【新型コロナ】感染防止対策と規制の現状、入国・帰国者の検疫措置、10月19日現在(ドイツ全土)

19 Oct. 2020】

フランス・ストラスブールのカフェ © Matsuda Masahiro
フランス・ストラスブールのカフェ © Matsuda Masahiro

フランスへ行くのも一苦労

ドイツ国内のコロナ感染者が急増し、政府は危機感を強めています。先日、メルケル首相はビデオメッセージで、不要不急の外出を控えるよう国民に訴えました。

隣国フランスの状況はさらに深刻です。17日には新規感染者数が32,000を超えワースト記録を更新しました。こういった状況を受け、ドイツはフランス全土をコロナ感染の「リスク地域」に指定しています。

リスク地域とは、新型コロナウイルスの高い感染リスクがあるドイツ外の国又は地域で、ロベルト・コッホ研究所により公表されている地域を指します。

今のところ、ドイツとフランスの国境は閉鎖されていませんが、行き来にはかなりの制限がかかります。

私は、コロナ禍以前、フランス・アルザス地方の中核都市ストラスブールをよく訪れていましたが、今は足が遠のいています。

ドイツの定める現在の規則によれば、リスク地域であっても往来が禁止されているわけではありません。しかしながらドイツ帰国後に隔離義務やコロナ検査が必要になる可能性があります。

規則を細かく読むと「24時間以内の国境往来」ならその必要はない、例えば日帰り観光なら大丈夫なようですが、気分的に楽しめないですね。

国外のリスク地域からの入国・帰国者

10月14日、ドイツ連邦政府は、国外のリスク地域からのドイツ入国・帰国者に対する新たな検疫措置の実施に向けたモデル規程を発表しました。今後、各連邦州による規程整備を経て、11月8日から実施される予定です。

引き上げに伴う検疫措置強化の概要は以下のとおりです。

在ミュンヘン日本国総領事館のメールマガジン(10月19日 第635号)より

1. リスク地域からの入国・帰国にあたっての隔離義務

◆ ドイツ入国前10日以内にリスク地域(注1)に滞在履歴がある場合は、到着後遅滞なく自宅または滞在先に向かい、原則としてその後10日間の隔離義務が生じます。

◆ リスク地域から入国・帰国したことについて管轄の保健局(注2)に遅滞なく連絡する義務があります。

◆ リスク地域からの入国・帰国に際して、所在追跡票(Aussteigekarte)の提出が求められていますが、11月8日からは、PC、タブレット端末、スマートフォンなどを利用したデジタル化運用が始まります。

(注1)10月19日現在、日本はリスク地域に指定されていませんので、日本からの入国にあたっては、隔離義務、保健局への連絡、所在追跡票の提出は必要ありません。

(注2)管轄の保健局次のウェブサイトで検索できます(郵便番号検索)。

2. 隔離の期間
◆ 入国・帰国後5日目以降に受検したコロナ検査の結果が陰性の場合には、隔離5日目以降(陰性が確定して以降)に隔離を終了することができます。
◆ この検査の受検は、入国・帰国後早くても5日目以降でなければならず、その結果は10日間保管し、要請があれば管轄の保健局に提出する必要があります。

3. 隔離義務の例外
上記の隔離規定の例外は以下のとおりです。ただし、個別のケースごとに判断しなければならない正当な理由がある場合には、さらに例外を認めることができます。

・24時間以内の国境往来(Grenzverkehr)。
職業、学業、研修等の目的でリスク地域との間を行き来することが不可欠な者(Grenzpaendler/Grenzgaenger)。
・最も迅速なルートでドイツを通過する者
家族上の理由による72時間以内の訪問(一親等の親族を含む)。
物品・貨物の輸送、旅客輸送に従事する者及び医療サービスに不可欠な者の72時間以内の滞在
・高位の外交官、国会及び政府の代表による72時間以内の滞在。ただし感染防護、衛生措置を遵守すること。
・なお、季節労働者に対しては、より厳格な衛生措置及び接触制限が課される。

【参考】
○検疫措置にかかる新たなモデル規程(ドイツ連邦政府)

○デジタル所在追跡票の導入(ドイツ連邦内務省)


過去7日間の10万人あたりの新規感染者数(基準値)の全国地図(ロベルト・コッホ研究所)

ドイツ国外のリスク地域(ロベルト・コッホ研究所)
(現時点、日本はリスク地域に指定されていません)

各州における制限措置(ドイツ連邦観光局ウェブサイト)
(州名を選択し、次の画面で「Allgemein」をクリック)

在ミュンヘン日本国総領事館の新型コロナウイルス関連情報

ドイツの感染者数

 :感染者 (前日比) / 死亡者
◆ バーデン=ヴュルテンベルク州:60,053(+700)/ 1,932
◆ バイエルン州:79,735(+795)/ 2,714
◆ ノルトライン=ヴェストファーレン州:90,544(+863)/ 1,946
◆ ドイツ全国:366,299 (+4,325)/ 9,789

【ロベルト・コッホ研究所発表】の公式データ
(19.Oct.2020, 00:00)

世界の感染者数

 :感染者(前日比)/ 死亡者
◆ ドイツ全国:373,825(+4,382)/ 9,803
Berliner Morgenpost 紙のコロナウイルスモニター(2020年4月7日)

【Berliner Morgenpost紙の速報値】
(19.Oct.2020, 22:00)


【注意】

  • ロベルト・コッホ研究所は公的機関で、発表されるデータが国の公式データとして扱われます。
  • Berliner Morgenpost 紙は、世界のデータを集め「コロナウイルスモニター」として独自の速報値を公表しています。
  • コロナウイルスモニターのデータ元:Johns Hopkins University CSSE,  WHOCDC (USA),  ECDC (Europa),  NHCDXY (China), Robert-Koch-Institut, Kreis- und Landesgesundheitsämter

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