ついに学校も閉鎖
11月2日から実施されている「部分的ロックダウン」を強化する形で、本日12月16日から「本格的な第二次ロックダウン」始まりました。部分的ロックダウンは期待したほどの効果を上げることができず、新型コロナ感染者の増加が止まらないからです。
- 参考記事:【新型コロナ】明日から第二次ロックダウン、規則の概要(11月01日)
- 参考記事:【新型コロナ】来週から、第二次『部分的』ロックダウン開始(10月29日)
- 参考記事:【新型コロナ】第二次ロックダウン、予想経済損失は190憶ユーロ(≒2兆3千億円)!(11月02日)
「部分的」から「本格的」に変わり、何が強化されたのか。主なところは、以下のとおりです。
- 小売店の営業禁止(各種例外あり)
- 幼稚園・学校の閉鎖
- 夜間(20時から翌朝5時まで)の外出禁止(各種例外あり)
スーパー、薬局、メガネ屋などは営業できますし、郵便局や銀行も開いていますが、衣料品店、デパートなどは営業できません。小売店にとって12月はクリスマス商戦の書き入れ時ですから、損失は計り知れません。
75%の売上補償
幸い、ロックダウンによって閉店・休業を強いられる小売店、飲食店その他の事業者は12月支援(Dezemberhilfe)という救済策を受けられます。これは2019年12月の売上の75%を補償する内容で、11月に実施された11月支援(Novemberhilfe)を延長したものです。
75%は間違いなくインパクトのある数字です。対象となる事業者の生き残りには役立ちますが、あくまで「うまくいけば」の話。当初11月中にも給付を開始すると告知していましたが、コンピュータプログラムの準備が間に合わず、年明けになります。
事業者支援は必要最低限の施策ですが、ロックダウンによる消費の落ち込みは経済に幅広いダメージを与えます。
また、クリスマスという集いの時期に、人々の交流を極端に制限するわけですから、社会生活に与える悪影響も甚大です。一人暮らしの高齢者が孤独にさいなまれているといった問題も顕在化しています。
コロナという特別
今日になって、ハタと気づいたのですが、小売店が閉まるということは、私が現在修理に出しているノートブックも返って来ない? 修理はそろそろが終わるはずですが、店頭受け渡しになっているので、ロックダウンの当面の期限1月11日まで受け取れないのでしょうか。
店舗のHPを見てもその部分は曖昧です。もしロックダウンが延長されたら、さらに受け渡しは延びる?! そんなバカな話が…。
そういえば電池や文具も買いそびれていたので、さっそくアマゾンで注文しました。まさにアマゾン一強の時代ですね。
小さな私事を例にして国の政策をあれこれ語るのははばかられますが、ロックダウンを決めた政治家は、庶民の日常生活や、多くのものを失う人々のことを、どれだけ現実問題として捉えているのでしょうか。下々の苦労を実体験として知らない政治家や専門家の掲げる「国民の連帯」という言葉も、心に響きません。
「何より命を優先すべき」と言われれば返す言葉はありませんが、命を比較の対象とする際は最新の注意が必要です。なぜなら、現状として何をすべきなのかという議論がその言葉ひとつでストップし、思考停止に陥る危険があるからです。
また、人の命を奪う原因は数多くあるのに、あたかもコロナで失われる命が特別であるかのように扱うメディアや社会の風潮にも疑問を感じます。
※過去7日間の10万人あたりの新規感染者数(基準値)の全国地図(ロベルト・コッホ研究所)
※ドイツ国外のリスク地域(ロベルト・コッホ研究所)
(現時点、日本はリスク地域に指定されていません)
※各州における制限措置(ドイツ連邦観光局ウェブサイト)
(州名を選択し、次の画面で「Allgemein」をクリック)
ドイツの感染者数
:感染者 (前日比) / 死亡者 | |
◆ バーデン=ヴュルテンベルク州 | :193,712(+3,294)/ 3,628 |
◆ バイエルン州 | :267,838(+6,532)/ 5,163 |
◆ ノルトライン=ヴェストファーレン州 | :326,681(+4,630)/ 4,786 |
◆ ドイツ全国 | :1,379,238 (+27,728)/ 23,427 |
【ロベルト・コッホ研究所発表】の公式データ
(16.Dec.2020, 00:00)
世界の感染者数
:感染者(前日比)/ 死亡者 | |
◆ ドイツ全国 | :1,407,487(+14,090)/ 23,865 |
【Berliner Morgenpost紙の速報値】
(16.Dec.2020, 22:00)
【注意】
- ロベルト・コッホ研究所は公的機関で、発表されるデータが国の公式データとして扱われます。
- Berliner Morgenpost 紙は、世界のデータを集め「コロナウイルスモニター」として独自の速報値を公表しています。
- コロナウイルスモニターのデータ元:Johns Hopkins University CSSE, WHO, CDC (USA), ECDC (Europa), NHC, DXY (China), Robert-Koch-Institut, Kreis- und Landesgesundheitsämter