【22 Oct. 2020】
ベルヒテスガーデンがロックダウン
感染拡大の第2波を受け、新規感染者数の記録更新が続いています。今日は前日の45%アップで、一気に11,000人を突破しました。
バイエルン州の有名な景勝地ベルヒテスガーデンは、基準値(過去7日間の10万人あたりの新規感染者数)が272を超え、20日から第2次ロックダウンに踏み切りました。
272は飛びぬけて高い数字です。感染者数の多いオーストリアに接していることが災いしていると思われます。観光の盛んな地域ですから、直接的な経済損失だけでなく、イメージダウンも深刻でしょう。
ロックダウンの間は、学校、多くの公共施設、小売店(スーパーなどを除く)などが閉まり、いわゆる「不急の外出」はできなくなります。仕事や食料品などの買い物、それから散歩など野外の運動はOKです。
内容は、第1次ロックダウンとほぼ同じです。「不急の外出は駄目だが、散歩は大丈夫」というあたりが、健康好きのドイツ人らしい感覚です。
今のところ、他の都市や地域でのロックダウンは発表されていませんが、感染者がこのまま増え続ければ、急増は避けられません。
住居での感染防止対策
「薄い緑から濃い緑の4色」=病院など医療機関での感染
「赤」=職場での感染
「一番下の灰色」=感染場所不明
縦軸=新規感染者数、横軸=週(「10」は「2020年の第10週」を意味する)
出処:ロベルト・コッホ研究所(RKI)発表の資料(10月20日)
この図はドイツのロベルト・コッホ研究所発表の資料から引用したもので、「新規感染者が、どこで感染したかを1週間ごとにまとめたグラフ」です。
例えば、新規感染者数が最も多かった第15週をみると、割合が一番高いのは「住居」です。また「医療機関」の割合も高くなっています。
第25週では、職場での感染が際立ちます。夏季休暇シーズンが終わり、職場での人の接触が増えたからでしょうか。
一番新しい第42週のデータを見ると、対策が進んだ「医療機関」の割合は初期に比べて顕著に減っています。それに対して「住居」の割合は依然として高く、今後、この部分で重点的な対策改善が必要でしょう。
※過去7日間の10万人あたりの新規感染者数(基準値)の全国地図(ロベルト・コッホ研究所)
※ドイツ国外のリスク地域(ロベルト・コッホ研究所)
(現時点、日本はリスク地域に指定されていません)
※各州における制限措置(ドイツ連邦観光局ウェブサイト)
(州名を選択し、次の画面で「Allgemein」をクリック)
ドイツの感染者数
:感染者 (前日比) / 死亡者 | |
◆ バーデン=ヴュルテンベルク州 | :63,132(+1,438)/ 1,950 |
◆ バイエルン州 | :84,090(+1,988)/ 2,729 |
◆ ノルトライン=ヴェストファーレン州 | :97,505(+2,624)/ 1,980 |
◆ ドイツ全国 | :392,049 (+11,287)/ 9,905 |
【ロベルト・コッホ研究所発表】の公式データ
(22.Oct.2020, 00:00)
世界の感染者数
:感染者(前日比)/ 死亡者 | |
◆ ドイツ全国 | :403,867(+11,265)/ 9,928 |
【Berliner Morgenpost紙の速報値】
(22.Oct.2020, 21:00)
【注意】
- ロベルト・コッホ研究所は公的機関で、発表されるデータが国の公式データとして扱われます。
- Berliner Morgenpost 紙は、世界のデータを集め「コロナウイルスモニター」として独自の速報値を公表しています。
- コロナウイルスモニターのデータ元:Johns Hopkins University CSSE, WHO, CDC (USA), ECDC (Europa), NHC, DXY (China), Robert-Koch-Institut, Kreis- und Landesgesundheitsämter