【新型コロナ】新たな日常へのロードマップ、規制緩和へカウントダウン?

4月14日(火)の出来事】

人気のないアーケード街。4月3日(木)午後7時、カールスルーエ © Matsuda Masahiro
人気のないアーケード街。4月3日(木)午後7時、カールスルーエ © Matsuda Masahiro

新型コロナ感染が社会と経済に与える悪影響は多岐に渡ります。逆に、悪影響を受けていない分野を探す方が難しいでしょう。

ジャガイモ農家は多量の在庫を抱えています。流通が滞ったり、デンプン粉、フライドポテト、ポテトチップなどの生産工場が止まっている影響です。6月までに出荷できない場合、ジャガイモが駄目になるそうです。

今はホワイトアスパラガスの収穫期ですが、収穫は季節労働者頼み。例年ならルーマニアなど東欧各国から多くの労働者が来ますが、今シーズンはコロナの影響で移動制限がかかっています。特例で訪独できるようになりましたが、ドイツ入国後2週間は、他の労働者と接触しないよう気を付けなければなりません。

旅行、航空、交通の各産業は目も当てられない惨状です。もうすぐ1ヵ月になる学校の閉鎖も大きな問題です。

レオポルディーナ・アカデミーの提案

そんな中、ドイツ国内の感染者数は増加速度が鈍っています。判断するには時期尚早との意見もありますが、いわゆる「感染ピーク越え」が近いのではないかとされています。

また、重傷者を受け入れるベッド数にも余裕があり、予想されるシナリオ内において医療崩壊は無いというのが専門家の意見です。

こういった状況から、段階的なコロナ規制緩和が具体的なテーマとして語られるようになってきました。

特にドイツ最古の学術団体「レオポルディーナ・アカデミー」の提案が話題を呼んでいます。この提案には「幼稚園や小学校の段階的な再開」「公共交通利用の際のマスク着用」などが含まれています。

レオポルディーナ・アカデミーの意見は政治的な重みがあり、明日15日(水)、政府との話し合いが行われます。ドイツのコロナ規制は19日(日)までが一つの区切りとなっており、その後の具体的な方針を決める上での参考とするためです。

アカデミーの意見がメルケル首相の政治判断に大きな影響を与えることになります。

ドイツの感染者数(前日比)/ 死亡者数(前日比)

◆ バーデン=ヴュルテンベルク州
:25,040 (+470)/ 711(+43)
◆ バイエルン州
:33,569 (+554)/ 872(+52)
◆ ノルトライン=ヴェストファーレン州
:25,300 (+417)/ 545(+27)
◆ ドイツ全国
:125,098 (+2,082)/ 2,969(+170)

  • 死亡率(感染者数に占める死亡者数の割合)は2.4%。
  • 人口100万人に占める死者数は 35.3人。

世界の感染者数 / 回復者数 / 死亡者数

◆ ドイツ全国
:130,694 / 66,979 / 3,261

【注意】

  • ① ロベルト・コッホ研究所は公的機関で、発表されるデータが国の公式データとして扱われます。
  • ② Berliner Morgenpost 紙は、世界のデータを集め「コロナウイルスモニター」として独自の速報値を公表しています。

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