薬局で新型コロナの抗原検査(抗原定性検査)を受けてきました。近々、仕事で人に会う約束があるため、感染していないことを確認したいと思ったからです。
検査のドイツ語正式名称は「Antigen-Test auf SARS-CoV-2」。通称で「Corona Schnelltest(コロナ簡易テスト)」とも呼ばれています。
私が検査を受けたのは中心市街地の薬局で、2日前に電話予約しました。時間を選ばなければ翌日の予約もOKでしたので、検査希望者が殺到しているという感じはありません。窓口で聞いたところ、月曜から金曜まで1日あたり15~30件程度の検査をしているそうです。
検査結果が出るまで15分。それに、受付・支払い・検査施術などの時間も加わり、全体で20分程度かかりました。
費用は34.90ユーロ
費用は34.90ユーロ(≒4,500円)。どの薬局でも、ほとんど同額なようです。
ちなみに薬局でPCR検査を受けることもできますが、こちらは結果が出るまで24~36時間、費用は100ユーロ(≒12,900円)ほどかかります。
私は自費で支払いましたが、中小企業・自営業者向けの固定費補助制度「Überbrückungshilfe(ブリッジ補助)」を利用できるので、後日補填されます。
例えば、学校の教職員のように週2回の抗原検査を義務付けられている人には支払いの義務がなく、公的な資金が充てられます。一方、旅行など私的な目的で検査を受ける場合は自己負担です。
検査スペースはビルの廊下
支払いを済ませると「一旦外へ出て、隣の入り口から建物に入り、奥に進んでください」と指示されました。一体どういうこと?
この薬局には、元々検査用のスペースがありません。そこで、入居しているビルの階段に検査スペースを設けたようです(写真)。
写真のドア(薬局の通用口)をノックすると、係の人が出てきて、まず必要事項(住所、氏名、年齢、新型コロナウィルスの自覚症状の有無など)の記入を求められました。
スペースに余裕があり感染予防が充分にできる薬局であれば、店内での検査も可能だと思います。あるいは、店の前にテントを立て、そこを検査スペースとしている薬局もあります。
検査自体は簡単で、係の人が細長い綿棒を鼻の奥に挿入するだけです。経験した方もいると思いますが、痛くはないものの、奥の粘膜に直接触れられるので実に不快です。
陽性なら2週間の自宅隔離
結果は陰性(negativ)でした。
もし陽性(positiv)であれば、自宅へ直行し、家族共々、2週間の自宅隔離となります。陽性結果は、薬局から地元の保健所に通知されるそうです。
現在、検査は有料ですが、近い将来の無料化を目指しています。例えば「全国民(希望者)が1週間に一度、無料検査を受けられるようにする」というものですが、実施の見通しはまだ立っていません。
「自己検査(検査キットを使い自分で検査)」も、やっとできるようになります。自己検査キットは以前から存在しましたが、役所の許認可と量産の問題があり、今までは市販されていませんでした。これが今週末からドラッグストア、スーパーマーケット、薬局などで販売されるようになります。
例えば、「高齢者に会う前に検査したい」「会合の参加者に、入り口で検査を受けてもらう」などなどの利用法が考えられます。
今後、ウィルス感染封じ込めは「より多くの検査」と「ワクチン接種の加速」の2本建てで進められることになります。
※過去7日間の10万人あたりの新規感染者数(基準値)の全国地図
(ロベルト・コッホ研究所)
※各州における制限措置(ドイツ連邦観光局ウェブサイト)
(州名を選択し、次の画面で「Allgemein」をクリック)
ドイツの感染者数
感染者数(前日比) / 死亡者数 |
2,471,942 (+11,912)/ 71,240 |
- 【ロベルト・コッホ研究所発表】の公式データ (04.March.2021, 00:00)
- ロベルト・コッホ研究所は公的機関で、発表されるデータが国の公式データとして扱われます。