【4月27日(月)】

本日4月27日(月)から、店舗と公共交通利用時のマスク着用が義務になりました。州によっては罰則があり、着けていない人はもちろんのこと、店舗に対して罰金(最高5,000ユーロ)を課す州もあります。
これまで何度か書いてきましたが、ドイツは元々マスクを付ける習慣のない国ですので、多少の混乱もあります。
<参考記事>【新型コロナ】マスク着用を義務化、4月27日から店内と公共交通利用時
例えば、車を運転する際は運転手の顔を特定するためマスクの着用は禁止です。しかし、日常的にマスクを着けるようになると「車を運転するときだけマスクを外す」のが難しく(あるいは面倒に)なります。警察から正式な見解は出ていませんが、専門家によると「多分、違反とは言われないだろう」とのことです。
世界最大の輸送機で空輸
マスク不足は相変わらず深刻です。一般の人は手作りの布マスクを洗って使えばいいですし、無い場合は「口をマフラーで覆ってもいい」ということになっています。役に立つのかどうか分かりませんが…。
そんな中、ドイツが購入した1,000万枚のマスクが中国から運ばれてきました。輸送はドイツ軍の担当で、空輸に使われたのは世界最大のロシアの輸送機アントノフ225でした(写真)。ドイツの航空会社ルフトハンザは乗客の減少で困っていますから、その飛行機を使ってしかるべきと思うのですが。
到着したライプツィヒ空港にはクランプ=カレンバウアー国防相をはじめとした関係者と多数の報道陣が集まっていましたが、その様子はさながら記念式典。間違いなく政治的パフォーマンスの一つでした。
1ヵ月前まで、ドイツの新型コロナ専門家の多くが、一般人のマスク使用に否定的でしたが、すっかり風向きが変わりました。
ちなみに、注文したマスクの総数は2,500万枚。当初、不良品が続出したため、中国で担当者が検査した上で積み込んだそうです。
立場が逆転
その様子を見て気になったのは、関係者も報道陣も、ほとんどマスクをしていなかったこと。戸外とはいえ、多くの人が集まるわけですから、日本の感覚からすれば当然マスクをする場面です。
それに対し、飛行機から降り立ったクルーは、全身真っ白の防護服を着ていました。今や、中国からドイツに来た人がコロナ感染を心配しなければならないわけです。
1ヵ月前までは、東アジア系の人を見つけると「コロナ、コロナ!」と指さすような心無い人がいましたが、今や立場が逆転してしまいました。何とも皮肉なはなしです。
さらに気になったのが、空港スタッフが飛行機のクルーに握手を求めていたこと。「だから、握手は駄目でしょう!」と一人で呟いてしまいました。
あら探しばかりしているようですが、とにかく、ちぐはぐなことが多すぎます。「コロナ感染防止って何だろう?」と改めて考えさせられました。
ドイツの感染者数(前日比)/ 死亡者数(前日比)
◆ バーデン=ヴュルテンベルク州 |
31,043 (+282)/ 1,249 |
◆ バイエルン州 |
41,070(+158)/ 1,621 |
◆ ノルトライン=ヴェストファーレン州 |
31,879 (+210)/ 1,131 |
◆ ドイツ全国 |
155,193 (+1,018)/ 5,750 |
<死亡率> |
3.7% |
<人口100万人に占める死者数> |
68.5人 |
【ロベルト・コッホ研究所発表】の公式データ
(2020年4月27日(月)00:00現在)
世界の感染者数 / 回復者数 / 死亡者数
◆ ドイツ全国 |
158,213 / 114,500 / 6,021 |
【Berliner Morgenpost紙の速報値】
(2020年4月27日(月)21:00現在)
【注意】
- ロベルト・コッホ研究所は公的機関で、発表されるデータが国の公式データとして扱われます。
- Berliner Morgenpost 紙は、世界のデータを集め「コロナウイルスモニター」として独自の速報値を公表しています。
- コロナウイルスモニターのデータ元:Johns Hopkins University CSSE, WHO, CDC (USA), ECDC (Europa), NHC, DXY (China), Robert-Koch-Institut, Kreis- und Landesgesundheitsämter