【新型コロナ】日本はあと10日で、今のドイツのようになる!? ロックダウンを防ぐ

【3月28日(土)の出来事】

日本は感染爆発しないという神話

あくまで可能性の話ですが、日本はあと10日で、今(3月28日)のドイツのようになるかもしれません。かなりの確かさで…。

いわゆるロックダウンにはなっていませんが、「学校閉鎖」、「家族を除き人が集まることは自粛」、「ほとんどの小売・サービス・飲食業は強制的に休業」などなど。ドイツの場合、極めて強い「外出制限」を敷いています。罰則もある強制的な措置です。

ほんの3週間前まで、私はドイツの状況が今ほど深刻になるとは思ってもいませんでした。実は多くの人がそうだったのではないでしょうか。人の危機意識とは、実にあいまいなものです。

日本とドイツを比べると、日本の方がコロナ感染が早く始まり、特に大型客船ダイヤモンド・プリンセス号の感染問題が大きく取りざたされました。その後、爆発的な感染拡大が抑えられたこともあり、なんとなく「日本では感染爆発は起きない」という自信(あるいは神話?)が強まってきたように思います。

いつの間にか、日本が後追いする立場になりました。

❚ 手遅れとなる前に

日本とドイツの感染者数を比べたいのですが、感染テストに極めて消極的な日本と、反対に積極的なドイツでは比較にならないので、死亡者数を見たいと思います。

国が違っても、死亡者数はかなり正確に集計されているし、両国の医療の質と量が近いと思うからです。死という重い現実を冷たい数字で語ることになりますが、ご容赦ください。

日本時間3月28日夜の時点で日本国内の死亡者は65人となっています。ドイツの人口は日本の約2/3ですからそのことを考慮し、ドイツの死亡者が40~50人となった時期を見ると、3月19日頃になります。この日ドイツの死亡者は計44名に達しました。

このブログでも紹介しているBerliner Morgenpost 紙のコロナウイルスモニターを利用すると、簡単に日を遡って調べることができます。もう少し詳しくドイツの死亡者数の推移を追うと:

13日:8人
14日:9人
15日:13人
16日:17人 -多くの学校が休校
17日:26人
18日:28人 -小売・サービス・飲食業の営業時間短縮と自主休業が広まる
19日:44人 -周辺7ヵ国からの渡航禁止
20日:68人
21日:84人 -外出制限の強化
22日:94人
23日:123人 -メルケル首相、全国的なガイドラインを発表(厳しい外出制限、強制休業など)
24日:159人
25日:206人
26日:262人
27日:323人

40人を超えてからの伸びが早い。日本も今後2、3日で死亡人数が大きく増えるようなことになれば、ドイツと同じ道をたどるのではないでしょうか?

そうなると、日本でも1週間以内にかなり厳しい外出制限令を余儀なくされます。感染の拡大をゼロにすることはできませんが、感染拡大のスピードを遅らせることはできるはずです。日本の知恵と実行力が試されています。

❚ ドイツの感染者数(前日比)/ 死亡者数(前日比)

ロベルト・コッホ研究所発表 (2020年3月28日(土)00:00現在、10:10発表)

◆ バーデン=ヴュルテンベルク州
:9,781 (+1,620)/ 101(+31)
◆ バイエルン州
:11,150 (+1,669)/ 77(+22)
◆ ノルトライン=ヴェストファーレン州
:10,607 (+1,372)/ 80(+8)
ドイツ全国
:48,582 (+6,294)/ 325(+72)

*感染者数はさらに増加スピードを上げています。
*死亡者数の増加スピードが上がってきました。
*死亡率(感染者数に占める死亡者数の割合)は0.67%です。

❚ 世界の感染者数 / 回復者数 / 死亡者数

Berliner Morgenpost紙の速報値 (2020年3月28日(土)15:00現在)

ドイツ全国
:感染者数 52,747 / 回復者数 8,472 / 死亡者数 378

Berliner Morgenpost 紙のコロナウイルスモニター(2020年3月27日)
Berliner Morgenpost 紙のコロナウイルスモニター(2020年3月27日)
  • データ元:Johns Hopkins University CSSE,  WHOCDC (USA),  ECDC (Europa),  NHCDXY (China), Robert-Koch-Institut, Kreis- und Landesgesundheitsämter
  • 上記リンクをクリックすると最新の「コロナウイルスモニター」が表示されます。
  • ドイツ語ですが、感覚的な操作でドイツ、世界各国のデータを調べることができます。

【注意】

  • 感染者数に関するデータは、統計を取る機関によってバラツキがあります。感染拡大スピードが速く、数時間で値が変化するからです。またどのようにデータを集めるかによっても違いが生じます。
  • ① ロベルト・コッホ研究所は公的機関で、発表されるデータが国の公式データとして扱われます。
  • ② Berliner Morgenpost 紙は、世界のデータを集め「コロナウイルスモニター」として独自の速報値を公表しています。
  • データ集計の性格上、この2者の値が同じになるとは限りません。

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