【7月12日(日)】

6月16日から、コロナ警告アプリ「Corona-Warn-App」のダウンロードが可能となりました。ダウンロード回数は3週間で約1,500万。ドイツの人口は8,315万ですから、その時点でおよそ5.5人に1人が利用という計算になります。
アプリの仕組み
アプリ利用の目的は感染の連鎖を断ち切ることです。スマホのブルートゥース機能を使い、匿名で利用できるのが大きな特徴といえます。アプリのダウンロードと利用は任意で、もちろん無料です。
感染していることが分かった人には、医療機関からコード番号が送られてくるので、それをアプリに入力します。

アプリに警告が表示されるのは感染者が2m以内に15分間以上いた場合です。従って、単にすれ違っただけで警告が出るわけではありません。
例えば列車で隣り合わせに座るようなケースが考えられます。写真は列車内を想定したアプリの開発実験風景です。

飲食店でも感染者の近くに滞在する可能性はあります。ただし、飲食店では他の客と近接して座らないよう配慮されていますので、可能性は少なそうです。
飲食店では他の客との距離が1.5m以上離れるようにテーブルが置かれ、もしテーブルが固定されている場合は、テーブルを間引きするなどの工夫をしています。
警告の内容
私も3週間以上アプリを利用していますが、ずっと低リスク「Low Risk」のままです。
緑の部分に書かれている内容は:
- 低リスク
- 今まで感染者との接触はありません
- アプリはこの2週間機能しています
- アップデートは本日07:12
警告画面がどのようなものなのか、実際に見たことはないのですが「注意事項」「医療機関、保健所の連絡先」「ホットラインの情報」などが表示されることになっています。
最重要事項はプライバシー保護
アプリはGPSを利用しておらず、プライバシー保護に配慮した「データ分散型」です。個人情報が記録に残ることもありませんし、2週間以前のデータはスマホ内から消去されます。
開発に時間がかかったのは、プライバシー保護に最善の注意を払ったためと発表されていますが、それにしても遅きに失した感は否めません。
このアプリが最も必要だったのは、感染者増加のピークを越えた5月初旬以前ということがいえます。
コロナ問題に対するドイツの対策は、おおむね早めに実施されています。ドイツの技術力をもってすれば、アプリの開発に関する技術的なハードルがそれほど高かったとも思えません。
この点は残念ですが、今後感染拡大の波が再来した際に効果が期待されます。
ドイツの感染者数
:感染者 (前日比) / 死亡者 | |
◆ バーデン=ヴュルテンベルク州 | :36,041(0)/ 1,837 |
◆ バイエルン州 | :49,204(+20)/ 2,612 |
◆ ノルトライン=ヴェストファーレン州 | :44,915(+127)/ 1,704 |
◆ ドイツ全国 | :198,804 (+248)/ 9,063 |
<死亡率> | :4.6% |
<人口100万人に占める死者数> | :109.0人 |
【ロベルト・コッホ研究所発表】の公式データ
(2020年7月12日(日)00:00現在)
世界の感染者数
:感染者 / 回復者 / 死亡者 | |
◆ ドイツ全国 | :199,896 / 184,414 / 9,071 |
【Berliner Morgenpost紙の速報値】
(2020年7月12日(日)18:00現在)
【注意】
- ロベルト・コッホ研究所は公的機関で、発表されるデータが国の公式データとして扱われます。
- Berliner Morgenpost 紙は、世界のデータを集め「コロナウイルスモニター」として独自の速報値を公表しています。
- コロナウイルスモニターのデータ元:Johns Hopkins University CSSE, WHO, CDC (USA), ECDC (Europa), NHC, DXY (China), Robert-Koch-Institut, Kreis- und Landesgesundheitsämter