【3月26日(木)の出来事】
❚ パン屋のガイドライン
パン屋の店先に張られた注意書き
© Matsuda Masahiro
今、ドイツで営業している小売・サービス業の実店舗は、薬局・ドラッグストア、スーパー、食料品店、銀行、パン屋、持ち帰りできる飲食店などに限られます。そもそも街を歩く人が極端に減っていますから、スーパーと薬局を除くと客入りはすごく悪いですね。
それでも、生き残りと安全確保のため、それぞれの店があの手この手の対応策をとっています。写真はパン屋の入り口に張られた注意書きです。
*間隔を2m以上空ける。
*同時に入店できるのは5人まで。
*販売は持ち帰りのみ(通常は店内で飲食できます)。
*支払いの際、直接のコンタクトを避ける。
*咳エチケットを守る。
*握手は無し。
どの店も似たような「店独自のガイドライン」を定めています。店が小さい場合は、一度に入店できる人数を3人にしたり、さらに1人というところもあります。
可哀そうなのは薬局に用事のある人です。入店待ちで戸外に立つ人が目立ちますが、まだまだ肌寒いこの季節、具合の悪い人や高齢者には酷な話です。
❚ 感染抑制・経済・社会のバランス
マクドナルドも持ち帰りできる飲食店ですが、店舗によって対応が分かれているようです。「スマホなどで注文・支払い⇒店の前で受け渡し」「店先で注文⇒受け渡し・支払い」などのバリエーションがあります。時間が経てばスマートなシステムが構築できるのかもしれませんが、現状はこういったところです。
昨日、私も駅のマクドナルドに行き、店先で注文・受け渡し・支払いをしました。来店者はほとんどおらず、間違いなく赤字です。
感染爆発を抑えるための「止むを得ない措置」ということは理解できますが、このような経済封鎖が長続きすれば、本当に経済が崩壊します。それも、そう遠くないうちに。
今のところコロナウイルスの根絶は考えられないわけで、ある程度の感染を許容しながら社会と経済を回してゆかなければなりません。時期尚早なのを承知で書きますが、コロナウイルスを正しく怖がるべきです。
医療崩壊を防ぐという前提の下で、例えば3か月後の着地点をどのように見通すか、幾つかのシナリオが必要です。医療に関する知識がないので突っ込んだことは書けませんが、一市民として感染抑制・経済・社会のバランスのとれた政策を求めます。
❚ ドイツのCOVID-19感染者数(前日比)/ 死亡者数(前日比)
⇒ ロベルト・コッホ研究所発表 (2020年3月26日(木)00:00現在)
- バーデン=ヴュルテンベルク州
:7,283(+1,214)/ 56(+19) - バイエルン州
:7,993 (+1,435)/ 47(+10) - ノルトライン=ヴェストファーレン州
:7,924 (+727)/ 53(+10) - ドイツ全国
:36,508 (+4,954)/ 198(+48)
*感染者数はさらに増加スピードを上げています。
*死亡率(感染者数に占める死亡者数の割合)は0.54%で、漸増傾向です。
*死亡者数の総計が前日より減っている場合がありますが、これは集計時の誤りを修正したものだと思われます。