
自由に空を飛びたいという想いに駆られ、人は飛ぶための装置を作り続けている。ライト兄弟が動力飛行に成功してから120年近くたった今、次世代の交通機関として脚光を浴びているのが「エアタクシー」だ。
ちょっとした広場さえあれば離着陸でき、タクシーのような手軽さで空を移動できるのがエアタクシーのコンセプト。
筆者がまずイメージするのは、多数のプロペラを電動モーターで回し、将来的な無人飛行を目指す写真1のようなタイプだ。これはドイツのVelocopter社が開発している機体で、現在は安全の観点からパイロットが操縦している。…
◆ 松田雅央「ヨーロッパの街角から」『日経研月報』、Vol.517、2021.07.