【29 Oct. 2020】
部分的ロックダウン
1日のコロナウイルス新規感染者数が16,700人に達しました。これまでの最高記録です。
感染の急速な拡大に加え、75%以上の感染事例において感染経路が不明(ロベルト・コッホ研究所)という深刻な事態になっています。
この状況を受け、10月28日、メルケル首相と各州首相が協議を行い、第二次ロックダウンの実施を決めました。
期間は、11月2日からさしあたり11月末までの予定です。
ロックダウンの内容は、第一次より若干緩やかで、例えば「小売店の営業は許可」「学校は閉鎖しない」など。経済的・社会的影響が大きすぎるとの判断から、制限を若干緩めており『部分的ロックダウン』とも呼ばれています。
第二次ロックダウンの概要は以下のとおりです。
在ミュンヘン日本国総領事館のメールマガジン(10月29日 第638号)より
1. 接触制限
自らの世帯に属する者以外の他者との接触を真に必要な最小限度まで減らすことが求められる。そのため,公共空間における滞在は,自らの世帯ともう一世帯に属する者による最大10人までの場合にのみ許可される。これは拘束力を伴う措置であり,違反行為は罰せられる。2. 旅行制限
不要不急の私的旅行や訪問(親族訪問を含む)の自粛を要請する。これはドイツ国内の移動にも適用され,地域を越える日帰り旅行にも当てはまる。ドイツ国内の宿泊施設の提供は,必要不可欠で,かつ明らかに観光目的でない場合にのみ可能。3. レジャー・余暇施設の閉鎖
以下を含むレジャー・余暇施設等は閉鎖される。
(1)劇場,オペラ座,コンサートハウス等
(2)メッセ,映画館,レジャー施設(屋内・屋外),ゲームセンター,カジノ等
(3)風俗店等
(4)公共及び民間のスポーツ施設(ただし,単独,二人組及び同一世帯に属する者によるスポーツ活動を除く)
(5)プール,サウナ及び温泉施設
(6)フィットネススタジオ等4. 娯楽を提供する行事は禁止
プロ・スポーツのイベントは無観客であれば実施可能。5. 飲食店の閉鎖
レストラン,バー,クラブ,ディスコ,パブ及びそれに類する飲食店は閉鎖(デリバリー,持ち帰り,社員食堂の営業は除く)6. ボディケア分野におけるサービス業の閉鎖
コスメティックスタジオ及びマッサージ店等のボディケア分野におけるサービス業は閉鎖。理髪店は現在の衛生措置の下で営業を継続。7. 店舗の営業継続
店舗は,衛生措置,入店制限及び待機のための行列を防ぐための措置を講じた上で,営業を継続(店舗面積10平方メートルあたりの客数が1人以上とならないことを確保)。8. 学校及び幼稚園(Kindergaerten)は開き続ける。
9. 特別経済支援
一時的な閉鎖によって影響を受ける企業,自営業者,団体及び施設に対して,収入の減少を補填するために特別な経済支援を行う。
※過去7日間の10万人あたりの新規感染者数(基準値)の全国地図(ロベルト・コッホ研究所)
※ドイツ国外のリスク地域(ロベルト・コッホ研究所)
(現時点、日本はリスク地域に指定されていません)
※各州における制限措置(ドイツ連邦観光局ウェブサイト)
(州名を選択し、次の画面で「Allgemein」をクリック)
ドイツの感染者数
:感染者 (前日比) / 死亡者 | |
◆ バーデン=ヴュルテンベルク州 | :75,164(+2,280)/ 2,000 |
◆ バイエルン州 | :98,998(+2,578)/ 2,789 |
◆ ノルトライン=ヴェストファーレン州 | :122,051(+4,773)/ 2,083 |
◆ ドイツ全国 | :481,013 (+16,774)/ 10,272 |
【ロベルト・コッホ研究所発表】の公式データ
(29.Oct.2020, 00:00)
世界の感染者数
:感染者(前日比)/ 死亡者 | |
◆ ドイツ全国 | :493,442(+16,824)/ 10,291 |
【Berliner Morgenpost紙の速報値】
(29.Oct.2020, 17:00)
【注意】
- ロベルト・コッホ研究所は公的機関で、発表されるデータが国の公式データとして扱われます。
- Berliner Morgenpost 紙は、世界のデータを集め「コロナウイルスモニター」として独自の速報値を公表しています。
- コロナウイルスモニターのデータ元:Johns Hopkins University CSSE, WHO, CDC (USA), ECDC (Europa), NHC, DXY (China), Robert-Koch-Institut, Kreis- und Landesgesundheitsämter