ヨーロッパでよく知られる代表的な日本料理といえば寿司に天ぷら、すき焼き、焼き鳥。
すっかり定着した感のあるこれらの料理に比べ、日本食そのものはまだまだエキゾチックな扱いで、イタリアンや中華とは定着の度合いが違う。ここでは徐々に変わりつつあるヨーロッパの日本食事情についてお伝えしたい。
先日たまたまドイツのテレビで”WAGYU(和牛)”のCMを見た。見本市を訪れた人が焼肉をほおばり満面の笑みを浮かべながら一言「OISHII!」。収録の舞台は、ケルンで2年に一度開かれている世界最大の食の見本市”ANUGA(アヌガ)”らしい。…
◆ 松田雅央「ヨーロッパの街角から」『日経研月報』、Vol.431、2014.05.