
もし公共交通機関の乗車料金が(ほぼ)無料になったらどうなるか? 6月から8月までの3ヵ月間、ひと月9ユーロの全国共通格安チケットを導入するという壮大な社会実験がドイツで進められている。街にあふれる自家用車を減らし、公共交通利用者を増やす政策は、自治体・州・国レベルで一貫しており、その延長線上の試みではある。ただ、導入の直接のきっかけはコロナ禍とウクライナ紛争であり、降って湧いたような話でもある。
今回は、9ユーロチケットのサービス開始後2週間の様子をレポートしながら、ドイツの公共交通政策について考えてみたい。…
◆ 松田雅央「ヨーロッパの街角から」『日経研月報』、Vol.529、2022.06.