【新型コロナ】規制緩和、5月11日からの第三弾詳細、バーデン=ヴュルテンベルク州

5月10日(日)】

5月11日から、スカイスポーツも解禁、パラグライダー、ドイツ・バーデン=バーデン © Matsuda Masahiro
5月11日からスカイスポーツも解禁、パラグライダー、ドイツ・バーデン=バーデン © Matsuda Masahiro

5月6日、メルケル首相は,新型コロナウイルス感染拡大に伴う制限措置の緩和に関し、各州首相とテレビ会議を行い、今後の基本方針について合意しました。

5月11日(月)からの緩和は第三弾ということになります。同時に、5月18日以降、5月29日以降のロードマップも示されました。

それにしても内容が細かい!

例えば:

a. 個人の室内での集まりの上限である5名から,兄弟姉妹を除外
b. 他の1世帯(1家族あるいは1つの住居に住む団体)との外出を許可

読んでいて「そこまで決めていたのか!」と、今更ながら驚いてしまいました。規則好きなドイツ人らしい話です。

しかし、すべての人が規則を厳守してきたわけではありません。

「絶対に守らなければならない規則(例えば、店舗の営業禁止、国境を超えるなど)」を破ると大ごとですが、「なるべく守ってほしい規則(例えば、知人・友人が集まるなど)」の場合は、特に目立ったことをしなければ取り締まられせん。

市民の倫理観と常識に任せているということでしょう。社会の民度が問われるところです。

再導入の基準

規制再導入の基準も示されました。

具体的には「人口10万人あたり50人を超えた自治体」が対象です。地域の様子をうかがいながら、個別に対応していくことになります。

ドイツ全体で、再生産数(感染者が何人に感染させるかを数値化した感染性の指標)が1を切るようになり、規制緩和が始まりました。しかし、地域によっては1を超える場合もあり、注意が必要です。

在ミュンヘン日本国総領事館のメールマガジン第591号(5/8)より

連邦・各州の合意に関する留意点】

今回の合意において以下の2点に留意が必要です。
◆ 各州の感染の状況等に応じ,州が責任を持って緩和措置を進めること。
◆ 新規感染者が増加する場合は,当該自治体において制限措置が再導入されること。

具体的には,「一つの市町村郡単位における過去7日間の新規感染者数が人口10万人あたり50人を超えた場合」に当該自治体において制限措置が再導入されます。

連邦政府プレスリリース(制限措置の一部緩和に関する連邦と州の合意事項)

【バーデン=ヴュルテンベルク州(BW州)】

BW州は,段階的な制限緩和のロードマップとして,以下の内容を発表しています。

(1)5月11日から適用される措置
a. 個人の室内での集まりの上限である5名から,兄弟姉妹を除外
b. 他の1世帯(1家族あるいは1つの住居に住む団体)との外出を許可
c. 音楽学校および青少年のための芸術学校については,所定の衛生・保護措置の下で再開を許可

<参考記事>【新型コロナ】加速する規制緩和、音楽学校も再開、ただし手袋で演奏?!

d. 理髪店と同じ衛生基準のもとで,マッサージ店・メイクスタジオ・ネイル店・タトゥーショップ・ピアススタジオ等の身体的接触を伴うサービス業の営業を許可
e. 室内遊技場やそれに相当する施設が再開。飲食の販売は許可
f. 身体的接触のないスポーツ競技(テニス,ゴルフ,アーチェリー等)のための屋外のスポーツ施設が再開
g. 乗馬などの動物と行う屋外でのスポーツや犬の訓練所が再開
h. 医療施設および高齢者・介護施設の訪問者の制限が段階的に緩和
i. 自動車学校が段階的に再開
j. グライダー・スカイダイビング等の空中スポーツの実施許可

(2)5月18日から適用される措置
a. 最大で半数までの受け入れとして託児所を再開
b. 基礎学校4年生の授業再開
c. 休暇用の住居,キャンピングカー駐車場,キャンプ場の常時利用者向け営業の再開(5月29日より旅行目的での営業再開)
d. 屋内外での飲食店の再開
e. 入場制限を設けての屋外行楽地の再開
f. ミニゴルフ,貸しボート等,人と人との接触が少ないレジャーの再開
g. 旅行目的の自転車貸出しの再開

(3)5月29日から適用される措置
a. 宿泊施設をはじめとする旅行関係施設,レジャー施設の再開

(4)聖霊降臨祭(5月31日)以降に適用される措置
a. 6月15日から,基礎学校の4年生以外の学年の授業再開。1週間ごとに1年生/3年生と2年生/4年生の2グループシフト制を導入しての登校
b. 6月15日から,その他の学校の未再開の学年での授業実施。5年生/6年生と7年生/8年生,9年生/10年生(ギムナジウムの場合)でそれぞれ週ごとに交代しての登校
c. フィットネススタジオ,ダンススクール,ボルダリング場,室内スポーツ場および室内遊技場の再開
d. 遊泳施設では水泳の授業のみ再開
e. 河川およびボーデン湖でのクルーズ再開

(5)再開時期未定
a. 風俗施設,サウナおよびウェルネス施設,屋内の居酒屋・バー,劇場での演劇・バレエ・コンサート・オペラ・映画上演,音楽祭・映画祭等の行事,ディスコ,観客を受け入れてのスポーツ行事,屋外プール・屋外遊泳場,幼児遊戯場,団体スポーツ,観光バス,各種メッセ・祭り・移動遊園地等,会議,パーティー。

b. 大規模行事の再開は年末までは許可されない見込み。

バーデン=ヴュルテンベルク州のウェブサイト

ドイツの感染者数

:感染者 (前日比) / 死亡者 (前日比)
◆ バーデン=ヴュルテンベルク州:33,287(+182)/ 1,542
◆ バイエルン州:44,265(+96)/ 2,153
◆ ノルトライン=ヴェストファーレン州:34,964(+147)/ 1,425
◆ ドイツ全国169,218 (+667)/ 7,395
<死亡率>:4.4%
<人口100万人に占める死者数>:88.0人

【ロベルト・コッホ研究所発表】の公式データ
(2020年5月10日(日)00:00現在)

世界の感染者数

:感染者 / 回復者 / 死亡者
◆ ドイツ全国:170,998 / 143,370 / 7,510
Berliner Morgenpost 紙のコロナウイルスモニター(2020年4月7日)

【Berliner Morgenpost紙の速報値】
(2020年5月9日(土)19:00現在)


【注意】

  • ロベルト・コッホ研究所は公的機関で、発表されるデータが国の公式データとして扱われます。
  • Berliner Morgenpost 紙は、世界のデータを集め「コロナウイルスモニター」として独自の速報値を公表しています。
  • コロナウイルスモニターのデータ元:Johns Hopkins University CSSE,  WHOCDC (USA),  ECDC (Europa),  NHCDXY (China), Robert-Koch-Institut, Kreis- und Landesgesundheitsämter

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