【新型コロナ】商業施設の感染防止対策は? コロナ禍が始まってから4か月

17.July.2020 (Fri)】

靴屋の前で入店の順番を待つ人、店内に入れる客の数は制限されている、店員(左端)が入場整理をしている、シュトゥットガルト、2020.07.04. © Matsuda Masahiro
靴屋の前で入店の順番を待つ人、店内に入れる客の数は制限されている、店員(左端)が入場整理をしている、シュトゥットガルト、2020.07.04. © Matsuda Masahiro

現在、商業施設は各種の感染防止対策を実施しています。対策の種類を分類すると:
施設側に実施義務がある対策」
「施設側が自主的に実施している対策」
「客側に義務がある対策」
「客側が自主的に実施している対策」
となりますが、具体的な内容はおおよそ以下の通りです。

1. 一度に入店できる客数は「20㎡当たり1名」まで(小売店)
→ 施設側の義務

◆ 中規模・大規模の商業施設では入り口に係員を置いて入客数を管理しています。一目で店内が見渡せる小さな店舗では、専従係員を置く必要はありません。
◆ 冒頭の写真は中規模の靴屋で、常時10人ほどが入店待ちしていました(土曜午後)。
◆ 例えばパン屋など、床面積が20㎡より狭い店舗もあります。その場合でも営業できますが、入店できる客の数は1名(家族の場合は複数人も問題なし)に限られます。
◆ 飲食店は適用外です。

2. 注意事項を表示
→ 施設側の自主的な対策
ショッピングモールのドアに張られた注意書き、カールスルーエ、2020.03.17. © Matsuda Masahiro
ショッピングモールのドアに張られた注意書き、カールスルーエ、2020.03.17. © Matsuda Masahiro

◆ マスクの着用が義務であることを示す表示。
◆ 表示を張ることは義務ではないようです。
◆ 表示の内容は施設側が自由に決めますが、中身はほぼ同じです。

3. 施設内ではマスクを着用
→ 施設側と客側の義務

◆ 客側も店員もマスクの着用は義務で、違反には罰則が課されます。
◆ 店の前に来て、マスクを忘れたことに気づくことがあります。マフラーやスカーフなどをマスク代わりに使うことは可。ただし、ティッシュを口に当ててマスク代わりにするのは不可です。マフラーにどの程度の効果があるかは分かりませんが…。

4. 入店の際、消毒液で手を消毒
→ 施設側と客側の自主的な対策

◆ 施設側には、十分な感染防止対策を講じる義務があります。入り口に消毒液を置くことは義務ではありませんが、実際には対策の一環として飲食店を含むほとんどの商業施設が用意しています。
◆ 入り口に係員を配置し、客が消毒液を使うのを確認している施設もあります。

5. レジでは、客同士の距離を1.5m以上空ける
→ 施設側と客側の義務
中規模スーパーのレジ、外側から撮影、飛沫拡散防止のため透明なアクリルボードが多数設置されている、カールスルーエ、2020.07.11. © Matsuda Masahiro
中規模スーパーのレジ、外側から撮影、飛沫拡散防止のため透明なアクリルボードが多数設置されている、カールスルーエ、2020.07.11. © Matsuda Masahiro

◆ レジの床には1.5mの目安となる線が引かれています。
◆ 今は皆慣れましたが、初めのうちは前の客に近づきすぎて店員から注意される人が目立ちました。

6. 入り口と出口を分離
→ 施設側の自主的な対策

◆ 施設に出入りする客同士の接触を少しでも減らすため、入り口と出口を分けている施設もあります。

7. 入店した客の連絡先を記録(飲食店)
→ 施設側と客側の義務
入店記録、テーブルごとに客が記入する、カールスルーエ、2011.07.11. © Matsuda Masahiro
入店記録、テーブルごとに客が記入する、カールスルーエ、2011.07.11. © Matsuda Masahiro

◆ 飲食店の種類にかかわらず、テーブルに座って食事をしたりコーヒーを飲んだりする場合、必ず記録用紙に名前と連絡先を記入しなければなりません。
◆ 「個人情報保護のため、4週間後に破棄する」と書かれています。
◆ 家族の場合は1枚で十分です。その他のグループの場合、個々に書くべきかどうかはケースバイケースでしょう。
◆ 多くの店は写真のように印刷した記入用紙を用意していますが、無地のメモ用紙を渡され、そこに記入する店もあります。
◆ カフェなど、一杯2ユーロのためにこれだけの手間をかけるのは、正直大変でしょう。
◆ こういった煩雑な作業こそ、スマホのアプリが活用できると便利なのですが、そうするには個人情報保護がネックになります。
◆ 私自身、すでに数十か所の飲食店で連絡先を書いてきました。いつか店から連絡があり、「○月○日○時、あなたが利用したレストランにコロナ感染者がいました」という連絡が来る可能性があります!

対策のない店は無い

 商業施設は感染防止に必死で、必要と思われる対策をとっています。十分かどうかは人によって判断の分かれるところですが、私としては「これで感染するなら、仕方ないでしょう」という納得の気分です。

商業施設にとって、「後日、客が感染者だったことが判明」という事態は、当然起こり得る事態です。しかし、施設がクラスター感染源になるのは、是が非でも防がなければなりません。最悪の場合、営業自粛(あるいは停止)となりますし、イメージダウンも深刻です。

先ほど、インターネットで日本のニュースを読んでいたら次の記事が目に留まりました。

神奈川警戒アラートを発令 17日新たに43人が感染、対策ない店への来店自粛を要請

2020年7月17日 18時29分

東京新聞 Tokyo Web

正直なところ、このご時世に「対策のない店」が存在するという事実に驚きました。

ドイツであれば「対策のない店」はまず存在しませんし、ほとんどの店が一定の対策レベルをクリアしているので、このような要請は考えられません。

ただし「対策の不十分な店に対して、行政が改善を求める」、あるいは「規則に反した店が罰せられる」ことはあり得ます。

さすがに、日本でも「全く対策をとっていない店」は無いのでしょうが、現実には「対策の内容とレベルにバラツキが大きく、不十分な店も多い」のだろうと想像します。

もしそうであるならば、ドイツのように対策を義務化するのも一つの手段です。何より、施設側も客側も安心でき、混乱を防ぐことができます。

「店舗側、客側の対策意識が非常に高いので、義務化が必要ない」ということであれば話は別ですが、もしそうなら、そもそもこのようなニュースは出ないでしょう。


ドイツの感染者数

 :感染者 (前日比) / 死亡者
◆ バーデン=ヴュルテンベルク州:36,264(+37)/ 1,839
◆ バイエルン州:49,631(+93)/ 2,612
◆ ノルトライン=ヴェストファーレン州:45,710(+322)/ 1,711
◆ ドイツ全国200,843 (+583)/ 9,082
<死亡率>:4.5%
<人口100万人に占める死者数>:109.2人

【ロベルト・コッホ研究所発表】の公式データ
(2020年7月17日(金)00:00現在)

世界の感染者数

 :感染者 / 回復者 / 死亡者
◆ ドイツ全国:201,945 / 186,900 / 9,089
Berliner Morgenpost 紙のコロナウイルスモニター(2020年4月7日)

【Berliner Morgenpost紙の速報値】
(2020年7月17日(金)15:00現在)


【注意】

  • ロベルト・コッホ研究所は公的機関で、発表されるデータが国の公式データとして扱われます。
  • Berliner Morgenpost 紙は、世界のデータを集め「コロナウイルスモニター」として独自の速報値を公表しています。
  • コロナウイルスモニターのデータ元:Johns Hopkins University CSSE,  WHOCDC (USA),  ECDC (Europa),  NHCDXY (China), Robert-Koch-Institut, Kreis- und Landesgesundheitsämter

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